冬の知床で流氷を見ながらこれからの働き方について考えてきました

以前もテレワークをさせてもらった知床エリアで(以前のテレワーク体験の記事はこちら)、今回は自分たちだけでなく各社の働き方改革を担当されているリーダーの方々と合宿形式でご一緒して、これからの働き方について考えてきました。

 

<なぜ知床エリアで合宿?>

 

今回の企画は、斜里町が主催し、テレワークの普及・促進を20年前から一貫して進めてこられた株式会社ワイズスタッフの田澤由利さんの企画で行われました。自分たちのこれまでの働き方を根本から問い直すためには、普段の仕事の環境とは離れた、感覚を刺激するような場所に行く必要があります。一方で、場所を移しながらも普段の仕事も中断することなく続けられる環境も必要で、これまでも利用させていただいているネット回線などが完備されている「しれとこらぼ」などが整備されている知床エリアはこの目的に合致していました。田澤さんは知床と同じくオホーツクエリアである北見市にお住まいで、基本は合宿形式ながら観光的な見どころもバッチリおさえていただきました(笑)。

 

<初日は知床エリアの拠点である斜里町で合宿&冬の知床を楽しむ>

 

2月中旬の知床は雪景色!遠くに見える知床連山(知床半島に位置する山々)が美しいです。

しかし屋外は最低気温マイナス15〜20度まで下がる寒さで、水に濡らしたズボンを屋外に出しておくと、すぐに凍ってしまいパリパリの「自立するズボン」が出来上がります。人生で初めて見ました(笑。

講師の方や各社の取り組みを元に、プレゼン&ディスカッション形式で議論を深めていきます。

その合間の時間で、日常生活では味わえない体験をして左脳だけでなく右脳も刺激していきます。夜は大きな暖炉がある素敵なペンション「しれとこくらぶ」に泊まらせていただいて温泉に入らせていただいたり。

冬でも凍らない、とても美味しい湧き水が湧き出る来運神社に立ち寄ったり。

超分厚い鹿肉のステーキをいただいたり。

 

<2日目は知床半島の沿岸にあるウトロに移動して氷の世界を楽しむ>

 

2日目はウトロに移動して、なんと流氷の上を歩く「流氷ウォーク」に挑戦しました!

写真だとわかりづらいのですが、これは地面に雪が降って積もっているのではなく、この写真の地面に見えるのは全て海です。また海面が凍っているのではなく、オホーツク海北部沿岸のもっと寒いところ凍った流氷という「氷」が押し寄せてきて、海面を覆い尽くし、さらに海岸に氷がくっついて固定されている状態です。春が近づいてくるとこの氷が離れていくので、流氷でこういう体験ができる期間はとても短く、場合によっては一晩で目の前にあった流氷が沖に離れてしまうこともあるそうです。この氷の中にプランクトンなど栄養が豊富に含まれているため、知床エリアで様々な生き物が生きていける豊かな環境につながり、知床エリアが世界遺産に認定された要因の1つになっています。

この氷の上をドライスーツを着て歩いていって、海面がのぞいている場所から海に入ることができます。

わかりづらいのですが、溺れているわけではなく、クリオネを探しています。見つかりませんでしたが(笑。

流氷の上、凍った海の上を歩くという体験は、「このまま歩いて行くとどこまで行けるんだろう」という想像を掻き立てられて、すごく感覚が刺激されました。

夜は、氷と雪の世界が味わえる流氷フェスに行ってきました。

氷で出来たドームの中にある一面つららのバーカウンターでお酒を飲んだり。

木に設置して浮遊感が楽しめるテントを体験したり。

寒さの中で焚き火を楽しんだり。

会場が高台にあるので、そこからライトアップされた流氷を見たりと、ここでも流氷を満喫できました。

ちなみにホテルのバイキングにはかなり勇気のいる色合いのメニューがあったのですが、勇気を出して食べてみるとめちゃくちゃ美味しかったです(笑。

ホテルからの景色は美しく、見とれてしまいました。

 

<最終日は沖に出て迫力の流氷を見て、最後に自然の脅威を味わうことに・・・>

 

最終日はなんと地元の漁村センターの会場をお借りして、新たな知識のインプット、そしてこれまで学んできたことの振り返りなども行い、学びの共有を行いました。これもまた普段では絶対にできない経験です。

ラップアップ後は網走に移動して、船に乗り込んで沖にある流氷を見に行きます。

もちろんこういう場所でも必要に応じて仕事をします。(ウソですすみません)

分厚い氷を、船の先で割って進んでいくのを見るのは大迫力です。実は見るのは2回目なのですが、2回見ても自分が知っている穏やかな自然の日本とあまりにかけ離れていて、オホーツクエリアの自然の凄さを心の底から感じます。

そして、無事全ての行程を終え東京に戻ろうとした瞬間、女満別空港の天候が荒れに荒れて、どんどん欠航に・・・。幸い直前に変更していただいた自分の便は結果的には飛んだのですが、飛行機に乗り込んでからも吹雪と除雪作業で長時間飛ばずにそのまま待機となり、はからずも自然の脅威を味わうこととなりました。実際合宿に参加された他のメンバーは飛行機が飛ばなかったためこの日は帰れない方もいらっしゃいました。

流氷が運良く見れたのも自然の力、飛行機が飛ばないのも自然の力。都会にいると忘れがちな「自分たちの力だけではいかんともしがたいもの」に触れることができるのは、とても大きな学びがあります。

 

<終わりに>

 

実は知床エリアに来るのは今回で4回目だったのですが、やはり東京のような都市とは違う環境に身を置くこと、そしてそこで普段と違う体験をすることで、感覚が刺激され、思考が普段の枠組みから開放され、すごく自由にモノゴトを考え直すことができました。

詳細な内容はお伝えできませんが、今回の働き方改革合宿では3つの視点で議論をしました。1つ目は、過去。日本のビジネスの根幹思想の1つである「近江商人の三方良し」の発想からひもとき、世界で最も長生きしている中小企業が多い日本ならではの働き方とは何かという点から過去の歴史を元に考えました。2つ目は、未来。AIやコンピューターの能力が極限まで進化した時、人間にとって働くことがどういう意味を持つのか、その時働き方はどうなっているのか、という点から未来への展望を元に考えました。そして3つ目が、今現在、各企業や個人がどういう働き方をしているのか、どう変えようとしているのか、という現在の視点です。

働き方改革と言うと、通常は3つ目の現在の視点のみで、生産性や経済合理性から議論することが多いです。しかし今回は良い意味で近視眼的な合理性や生産性から隔絶された環境で、しかも江戸時代まで遡ってから未来まで思考を飛躍させて、しかも海外の事例を踏まえながら、あくまで日本ならではの理想の働き方を考えることができました。

これは知床・オホーツクという「環境」、そこで現地の人の生の声を聞いたり、それぞれプロフェッショナルである異業種の方々と出会い交流できるという「人」、そして仕事や働き方について集中的に考える時間とリラックスして感覚を刺激する時間との両方が用意されている「目的をきちんと定めたファシリテーション」、この3つが揃って初めてできたことだと強く思いました。

改めて、こういった素晴らしい企画をしてくださった田澤さんはじめスタッフの皆様、現地であたたかく迎えてくださった斜里町の皆様、そして合宿でご一緒させていただいた方々に御礼を申し上げます。特に斜里町の方々には子どもを連れて家族でも遊びに行ってよくしていただいていて、なんだか子供達にとっても自分にとってももう1つ故郷ができたような感覚です。本当にありがとうございました!

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