北アルプスでアートとアウトドアを通して地域を発見する旅 Vol2. アウトドアアクティビティ編

前回の北アルプス国際芸術祭編に続いて、今度は4歳の息子と一緒と北アルプスの自然とアウトドアアクティビティを満喫させてもらったレポートです。

(事前のプランニング、宿泊やアクティビティのアレンジ、現地での移動などは、全て長野県大町市の小澤さんに多大なるサポートをいただきました。この場を借りて小澤さんとそのご家族、友人の皆様に御礼申し上げます)。

 

<八方尾根 子連れトレッキング>

 

前日の夜に長野入りし、夜は黒部ダムに近い高原リゾートであるくろよんロイヤルホテルに宿泊しました。高原の美しい緑を見ながら余裕の朝食。(しかしこの後でコーンフレークを派手にこぼし修羅場が訪れる)

芸術祭の作品ではないけど独自でアート作品を設置していて、スーパー巨大なこけしが!見つけたら思わず声をあげるくらいのデカさでした。

そして、いよいよ今回のメインイベントの一つ、北アルプスでのトレッキングです。場所は八方尾根と呼ばれる尾根。

4歳の子連れで登山なんかできるのだろうか・・・と正直不安に思っていたのですが、白馬エリアまで車で行った後、そこからゴンドラとリフト2つを乗り継いで標高1830mまで一気に上がってしまって、そこから八方池という標高2060mまで上がる形で、実際に歩く時間や距離から考えるとそこまでハードではありませんでした。(実際にかなりカジュアルな服装で来ている外国人のお客さんも普通に登っていました)

(出典:http://www.happo-one.jp/trekking)

初めて乗るゴンドラに緊張気味のむすこ。

でもいったん乗ったらすごいスピードで登っていくゴンドラが面白かったらしく、一緒に登ってくれた年上のおねえちゃんと一緒に「きゃ〜!」と叫びながらジェットコースター感覚で楽しんでいました。

そしてリフトを乗り継いでいきます。

ちょっと横を見れば牛がいたりして、とても気持ちいい景色です。

リフトを下りたら、いよいよ山を登っていきます。いきなりのこの「THE・山」な景色。テンションがあがります!(ちなみにこの時点で標高が1800m越えているので、海抜0mからここまでノンストップで来てしまうと高山病的な症状が出る人もいるそうです。今回は前日にある程度の標高まで来て一泊していたので、親子ともに全く問題ありませんでした)

実際に登る部分は、木材の階段などで舗装された歩きやすいところもあれば。

大人でも結構ハードな岩がゴロゴロしている部分もあります。

ところどころ雪が残っていて、特に下りはお借りしたストックなどを使ってすごく慎重に進んでいきました。むすこも一応頑張っていました(笑。

そしてついにたどり着いた目的地の八方池。ここまでは登山装備なしで登ることができますが、ここから先は本格的な登山になるので本格的な準備が必要になります。逆に言えば大人であればここまではそこまで難しくないのですが、既にむすこが力尽きてベビーキャリアで背負っていただいたりして、子連れのトレッキングはなかなか大変でした。

でもそんな疲れもふっとぶほどの素晴らしい景色と達成感!特に小さな子どもには他の登山客の皆さんがたくさん声をかけてくれて、応援してくれたのが本当に嬉しかったです。

下山時は自分でもむすこを背負ってみました。うん。ぶっちゃけ、重い。4歳になってもベビーキャリアで背負えることは発見でしたが、その分、かなり体にずっしりくる重さです。背負うこと自体が辛いというよりも、これでコケると大変なことになるという予感がする、緊張する重さという感じでした。でも、こんなことができるのも期間限定、今だけです。むすことここまで一緒に来れた喜びをしみじみと噛み締めながら降りていきました。

帰りも絶景を見ながらどんどんおりていきます。ちなみに下山した後の山小屋で買ったソフトクリームが今までの人生で食べた全てのソフトクリームの中で一番美味しかったです(笑。

びっくりしたのが、むすこが上りの時は怖がって一人では乗れなかったリフトを、帰りは自分から「ぼくひとりでのる!」と言って乗ったことです。今まで冬のスキーのリフトなども乗せていなかったので、完全に初めてだったのですが、こんな短時間での成長に驚きつつ、やっぱりこういう体験は人を成長させるなと改めて思いました。

<湖でSUP体験>

山からおりてきて一休みした後、キャンプ場に移動する途中でとてもキレイな湖が。北アルプスに3つ連なる湖の一つ、青木湖です。小澤さんから「ちょっと寄ってSUPでもやっていきますか?」とご提案いただき、やってみることに。なにこのカジュアルに色んなことが楽しめる感じ。ついさっきまで山の上にいたのに、おりてきてちょっと車で行くだけで湖で遊べるこの環境は、東京では全く考えられません。すごすぎる。


今回体験させていただいたのはこちらのショップ。ちなみに初めてのSUP、他の人がやってるのを見ると簡単に見えるのですが意外に安定してないので、体幹の筋肉をめちゃくちゃ使います。そして見事に一度転落しました。運動神経が全くない自分には修行が必要ですが、とても楽しかったです。

ちなみにショップさんのオフィシャル動画はこんな感じ。ヤバイですよね。

 

<湖畔でキャンプ>

その日の夜は木崎湖の湖畔のキャンプ場でみんなでキャンプでした。今までそれなりにキャンプしてきましたが、こんなに湖のそばでできるのは初めて。ウッドデッキから下におりればもうそこが湖です。

むすこも焚き火を囲んで花火をやらせてもらったりして楽しんでいました。ちなみにキャンプには白馬村の観光に携わってる方、林業をやられている方、トレイルランニングの大会を手がけられている方、地元でネパール料理店をやられている方など、様々な方々がいらっしゃっていて、普段聞けない話が聞けてすごく刺激になりました。

翌朝帰る時には猿も出て来て、子どもたちは釘付けになっていました(笑。

<黒部ダムで山々の広がりを感じる>

芸術祭を思いっきり楽しんだ3日目を挟んで、最終日に観光&アウトドアの両方の要素として連れていっていただいたのが黒部ダム。日本一の大きさのダムということで、とんでもないスケールです。よく写真やビデオでは見ていましたが、実際に行くとその大きさ、堅牢さ、そして「観光地としてのダム」の整備具合にびっくり。

放水による虹もばっちり見られました。今こうして写真を見返しても、写ってる人のサイズから言って、いかに巨大な建造物かがわかります。

もはや展望台までの道がちょっとした登山状態。

子どもたちは黒部ダムのキャラクターである「くろにょん」に夢中になっていました。

むすこも非日常の景色を楽しんだようです。

黒部ダムまでは扇沢駅という最寄り駅からトロリーバスで行きます。今回行ってみて初めて理解できたのですが、黒部ダムは単なる単発の観光地ではなく、北アルプスを貫いて富山と長野を結ぶ山岳観光ルートの一部として存在しているようで、信濃大町側から「立山黒部アルペンルート」を通ってさらに高い山にアプローチできますし、紅葉の時期はさらに美しいようです。ぜひまた行ってみたいです。

(出典: http://www.alpen-route.com/about/

<まとめ:長野県大町市、信濃大町、白馬エリアの素晴らしさ>

正直な話、行く前に「北アルプス」「白馬の周辺エリア」と聞いた時、頭に浮かんだのは3つのことでした。

  1.  まず、アクセスが大変すぎて、よっぽどのことがないと自分では行けない
  2.  ガチの登山エリアでしょ、そんなところ素人の自分が行っても楽しめないし、子連れなんてますます無理
  3.  バブルの頃スキーで賑わったけど今はスキー人口自体が減って厳しいって聞いたことある

しかし、実際に行ってみると、全く違うことがわかりました。

アクセスについては、今回は新幹線で長野駅から入りましたが、新宿から信濃大町駅までバスで一本で行くことができます。

登山については、トレッキングのところで書いたように、もちろんガチの登山もできますが、山の空気や雰囲気、美しい景色を味わいつつ、ゴンドラやリフトをうまく使って子どもと一緒に楽しむことが十分にでき、一生忘れられない体験を親子ですることができました。きっとむすこにも達成感のようなものを感じてもらうことができたと思います。

そして、3つ目の信濃大町・白馬エリアの素晴らしさ。冬のスキーがメインの印象があったのですが、実際には上に書いたように登山からそのまま湖に行ってSUP・カヤック・釣りを楽しめたり、川に行けば川の遊びもあるでしょうし、とにかく色んなアクティビティへのアクセスがすごく良いです。さらに素晴らしいのが、それらが街エリアからあまり離れてないこと。下の地図を見るとわかりますが、大町市は松本・安曇野といった市街地エリアと山岳エリアのちょうど境目にあり、ここを拠点にすれば市街地の利便性を享受しつつ、手軽にアウトドアの遊びに繰り出せます。

ガッツリ遊びたい時は白馬エリアに滞在するのもアリです。最後の夜は白馬エリアのしろうま荘というすごく落ち着いた雰囲気の旅館に滞在したのですが、宿から出て少し歩くだけで↓こんな景色です。

白馬エリアはニセコなどで有名になった日本の質の高い雪を求めて外国人が入ってきたり、登山ブームのおかげで国内の人も冬以外に大量に訪れるようになったりと(実際に朝ペンションの周りを散歩していたら、中高年の方が既にゴンドラの駅に大量にいらっしゃいました)、スキーブームのかげりを乗り越えて今再度面白くなっているとのことでした。色々な人が入ってくることで異文化交流も進み、地元の自治会のリーダーを移住してきた外国人が務める、といったような文化のミックスが起きているそうです(参考ニュース)。やはり美しい自然があり、多くの人がその中で遊ぶことや楽しむことを共通の価値観として持っていると、そういった交流も起きやすいのではないかなと思いました。

今回の旅を通じて感じたのは、「自然の中に遊びに行く」ということと「自然の中で遊ぶ」というのは違うことなんだなということでした。東京などの大都市で暮らしていると「きっちり準備して、予定も合わせて、自然の中にわざわざ遊びに行く」という意識になりますが、このエリアでは「自然の中で」元々暮らしているので、その移ろいを感じながら、天候や条件などのタイミングが合った時、気が向いた時、一人になりたい時、みんなで盛り上がりたい時など、暮らしや生活の一部としてすごくシームレスに自然を楽しめるんだなと思いました。

都市圏での「わざわざアウトドア」の一番のデメリットは、「せっかく休み合わせて準備もしてきたんだから」と、天候や自然の条件を無視してとにかく時間とお金の元をとろう、と頑張りすぎて結局疲れ切ってしまうことです。それはすごく不自然な行為のように感じます。条件が悪ければまた来ればいいし、良い時も悪い時もあるのが自然、というある意味当たり前の感覚が、どうしても持ちづらい気がします。ここではそういったことは少ないだろうなと感じました。

そして、自分のようなほとんどアウトドア経験のない人間でも、自然の中に入ると、自分にとって今なにが重要で、何が必要なのか、あるいは自分には今なにができてなにができないのかなどがクリアになる気がしていて、それが日常の中に常にあるというのは本当に素敵な環境だろうなと想像します。

そういったことを教えてくれた、ほんの数日とは言え体感させてくれた、素晴らしい旅でした。

<おまけ:善光寺観光・ジビエ料理・長野の名物料理

大町市エリアに入るにはいくつか方法がありますが、新幹線だと長野駅に着いてそこから車で移動します。長野駅から少し移動すると、あの有名な善光寺が。せっかくなので少しだけ観光させてもらいました。参道も敷地内もすごく広くて歩きやすく、子どもでも安心して歩けました。

曜日&時間限定のアート作品「花咲く星に」を見た際に、その会場である農園カフェ ラビットでジビエ料理をいただきました。鹿肉を使ったホットドッグ、カレーなど。むすこも普通にめっちゃ食べてました。ご案内いただいた小澤さんも狩猟の免許を持ってらっしゃるそうで、山とそこに生きる命がいかに近い存在かを改めて感じました。

そして信州ならではのおそばといなごの佃煮。むすこがいなごのビジュアルにどんなリアクションをするのかなにげに楽しみだったのですが、まだあまり固定観念がないからか、「バッタだよこれ〜」と言っても割と普通に食べていて少し残念でした(笑。写真真ん中のそば粉でつくったスナック・ピザのような料理「うすやき」(参考リンク)も初めて食べたのですが、そば粉だけあって軽く食べられて美味しかったです。

第一弾の北アルプス国際芸術編と合わせて、父子で北アルプスを満喫させていただきました。まだまだ体験したいことがたくさんあるので、次回の訪問が今から楽しみです!

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