KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭に行ってきました Vol.1 常陸多賀編

「どうも、茨城県で、面白いアートイベントが開催されているらしい」。そういう噂は前から耳にしていましたし、あの緑と青をキレイに配置したキービジュアルは色んなところで何度も見てました。でも、なんとなく、茨城という東京から微妙に近くて微妙に遠い距離感から、「いつか行けたらいいな」というくらいの引き出しに入っていました。

ところが、ある日ふとした思いつきで茨城県の県北エリアのビジネス創出コンテスト関連のイベントに行ってみたところ、そこに茨城県の県北振興課の方がいらっしゃり、「せっかくだからいらっしゃってみませんか?」とありがたいお誘いをいただけることに。先に結論から言うと、めちゃくちゃ良かったです。茨城を見る目が180度変わりました。

最初に、改めて KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 について整理をしておきます。

会期:2016年9月17日(土)〜11月20日(日)[65日間]

会場:茨城県北地域6市町(日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、常陸大宮市、大子町)

参加アーティスト:85組

作品数:100点以上

芸術祭が行われるエリアの大きさ:東京23区の2.7倍、「大地の芸術祭」が行われる越後妻有エリアの2.1倍

エリアは大きく2つ、海エリアと山エリアに分かれて展開され、それが芸術祭全体のキャッチコピーである「海か、山、芸術か?」という表現につながっています。

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(出典元:KENPOKU 2016 茨城県北芸術祭 公式サイト 開催概要より https://kenpoku-art.jp/about/overview)

そして、今回お世話になったのは 茨城県企画部 県北振興課 主任 岩田悠さん、茨城県企画部 県北振興課 主任 仁平宏樹さん。丸1日アテンドいただき、茨城県の歴史や地理的条件などもご説明いただき、とてもたくさんのことを学ばせていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

弾丸ツアーは日帰りの一本勝負で、常陸多賀駅での県の方との待ち合わせからスタート。改札を出て挨拶をすまし、さぁ行きますか、というところで「なにか違和感を感じませんか?」と県の方から聞かれて見てみると。あれ、たしかに、なんだか駅に見慣れないものがあります・・・。

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駅を出てからも、なにかある・・・。

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毛糸・・・?ニット・・・?的なものが至るところに・・・。

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実は、これ自体が作品でした。駅を出てしばらく進むと、アート作品が集まる通りに到着。

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これは実は「ニット・インベーダー in 常陸多賀」というニットが街を侵食していくというコンセプトの作品で、古い銀行の建物の中にその侵食の原因となるニット製造マシーンが。

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ニット自体はカラフルでとてもかわいいのですが、この場所はコンセプトと相まってなんとなくエイリアンの巣を彷彿とさせる、まさに侵食が始まった場所、という感じが出ています。

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元銀行の建物ということで、ATMがあった場所にニットの衣装が展示してあったりして、近未来と廃墟、ニットの柔らかさと無機質な感じが組み合わさってすごく面白い空間になっていました。

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ニットの制作過程には一般の人も参加することができるということで、カラフルなニットでみんなで街を侵食していくというコンセプトが無性にワクワクして楽しかったです。銀行の外観もめちゃくちゃPOP!

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そして同じ建物の中には、おもちゃや包装紙などのパーツを組み合わせて、新しい作品をつくるという「ポリプラネットカンパニー」が。

こちらも相当ぶっ飛んでました。圧倒的な色と形の洪水。既存の形から分断されることで意味が剥奪されたひとつひとつのパーツになって、そこからさらに他のものと組み合わされてまた違う意味を持つ。特に同じおもちゃを大量に集めたものを見ると、なんとなく集合体恐怖症的な感覚もあり、他にもベタな感想ながら「こんなに同じものたくさんつくって意味があるのか」という消費社会についての違和感などもわいてきて、ポップな見た目と裏腹に色んなことを感じられる作品です。

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こちらも希望すれば一般の人も作品づくりを体験できるワークショップに参加できるらしく、どこにでもある素材と開かれたオープンな姿勢でつくられているアート作品がとても印象的でした。

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茨城県北芸術祭全般に言えることですが、このエリアは特に人の生きてきた記憶、喜び、悲しみ、放っておくとそれらが失われていくことへの恐怖、でも逆にどうやっても消すことができない人の存在感、そういったものがミックスされた作品が多く、見ていて楽しいような、悲しいような、嬉しいような、寂しいような、すごく複雑な感情をもたらしてくれる作品たちでした。

県北エリアの土地の名前をスナック的な看板にトランスフォームさせた「看板屋なかざき」

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メディアでもよく紹介されている昭和テイストがそのまま残っているバラック飲食街「塙山キャバレー」(参考)の方たちへのインタビューをバーの中で流す、バーチャルスナック(?)作品「A Wonder Lasts but Nine Days ー友子の噂ー」

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ちなみに本物の塙山キャバレーも車で通りかかって見せてもらえることができて、個人的にめちゃくちゃ嬉しかったです。

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この「街の至るところにアートがある」という状況はとても心地よくて、自分の感覚が開かれていく感じがします。まるでそこに以前からあったように街に溶け込んでいる「ヒタチタガ・コンクリート・マンガ・ベンチ・コレクション」

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そして、常陸多賀には街の中に芸術祭に合わせてとても素敵な場所がオープンしていました。

古い民家を改装した「かどや」さん。

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美味しいパン屋さん、カフェ、シェアオフィスの複合施設になっています。

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ここにもニットの侵食が!(笑)

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この奥がシェアオフィスになっています。

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常陸多賀にはもうひとつ、シェアオフィス「シェアオフィスひたちたが」があります。こちらはかどやさんのほぼ隣の建物。毎日美味しいパンやカフェのメニューが楽しめるオフィスなんて最高ですよね。シェアオフィスの詳細はこちら

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常陸多賀エリアの次は、Vol.2 御岩神社から常陸太田エリアへ!

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